IT業界の最前線で仕事をする人たちのほとんどは理系であり、情報技術について高校や専門学校、大学等で学んで就職した人が大多数を占めています。こういった人たちは昔から続いてきた情報技術発展の歴史に沿って様々な能力を獲得してきており、それに基づいて最新の技術を用いた開発に携わっていることから平均レベルが高く、将来的に見ても展望のある人材が多いという特徴があります。
一方、文系でもトレンドのIT業界で働きたいと考える人は稀ではなく、必要な技術力を身につけて就職あるいは転職しようと考える人が現れてきています。プログラミングを学んで、それを最低限の技術として活用することで理系のエンジニアに負けないように努力するという道が典型的であり、そのバックグラウンドの弱さからしばしば苦労を強いられます。しかし、将来展望について考えるとそれほど悪いことはありません。確かにプログラミングの能力や情報技術一般に関する知識において理系の人材に劣ってしまうことは否めません。ところが、IT業界で生き抜くためにはそれだけでは能力として不十分であり、ビジネスや経営に関する視野が重要になります。管理職へ進むという将来性を考える場合には文系としての素養の方が有利にはたらくのです。そのため、技術者としての経験を積んで管理職を目指してIT業界で活躍する道は理系よりもむしろ文系にとって有利な道であり、将来性の高いキャリアプランとなります。